英検1級の2次試験(2分間スピーチ)を攻略するポイントは!
英検1級試験のハードルはもちろん読解試験の
語彙力の豊富さが求められますが、意外と日本人の
我々にとって、不得意となるのが、2次試験のスピーチ
です。英語を机上で勉強ばかりしている私たちにとって
実践での英語スピーチの場が限られており、不得意と
なるケースが多いです。
そこで今回は、英検1級の二次試験のスピーチについて
攻略のポイントについて、問題と回答例を見ながら、
高得点を狙うポイントやありがちなミスを
解説していきたいと思います。
2次試験のスピーチのポイントは
練習する際、また、試験本番で心掛けたいポイントは、
1.背伸びし過ぎた表現を使わないことです。
これは、回答を日本語で考える場合に陥りがちな
ポイントです。小学生に伝えるような内容でOKなので
とにかく英語で考えて英語を表現することが大事です。
思いついたことを全部入れなくてOKということです。
あまり難しい語彙や表現・構文を使おうとすると、
話しているうちに意味が変わってしまったり、
自分が何を言っているか話の筋が見えなくなったりします。
日本語でスピーチを考えた場合、難しい説明や具体例になりがちで、
その難しい日本語をそのまま英語にしようとすると、英語表現が
思いつかず、沈黙してしまったり言いよどんでしまったりすることが多いです。
また、思いついた論点や具体例をすべてスピーチに入れなくても、
質疑応答で面接官に伝えるチャンスはあるので、
まずは2分のスピーチでうまくまとめられるように話すことが
ポイントです。
2番目は、スピーチのトピックを正確に理解することです。
的外れな回答してしまわないように、簡単な英語でもまとめる
ことが大事です。
スピーチの展開と回答例
例題:Are concerns about alcohol consumption
among teenagers warranted?
これは、ちょっと見慣れない表現かもしれませんが、
Are concerns about…. warranted?で「〜についての懸念は妥当(当然)か?」
という意味です。実際の二次試験本番でもこの表現が使われています。
ここで聞かれていることは「10代の若者がアルコールを消費することに
ついて懸念は妥当か」、つまり、「若者がお酒を飲むことを心配するのは当然か」
ということについて自分の意見を述べていくことになります。
準備時間の1分間でどちらの意見(Yes / No)か決めて、
理由を2つ考えます。私の場合は、YESで回答することにしました。
論点は以下にしました。
10代の若者は脳も体も成長途中のため、アルコール接種の影響を受けやすい。
回答例と攻略するポイントは
それでは、攻略する重要なポイントをいくつか見ていき
たいと思います。
序文から
①I believe that worries about alcohol drinking among adolescents
are reasonable because alcohol consumption affects adults
and young people differently. ②Let me give you some reasons for this.
まず、最初にどちらの立場を取るか自分の意見を明確に示します。
また、ここではteenagersをadolescentsにパラフレーズしてみました。
他にも、young person, youthも使えると思います。
このような単語単位でのパラフレーズは難易度が高くないため、
試験本番でもやり易いです。ただし、難しいと感じる場合は、
パラフレーズせずにトピックにある表現をそのまま使っても不合格にはなりません。
もし、Noの立場でスピーチをする場合は、I don’t believeで文を始めて、
that節の中を否定文にせず、that節の前を否定文にすることが
ポイントです。
②のセンテンスもあまり長く言わず、すぐに論点の1つ目に言及できるようにしています。
この文を常に使うようにしておくのもいいでしょう。
本題
③Firstly, young people’s brains and bodies are still in the process of growth.
④Alcohol harms their brain development, which often results in a decline
in academic performance. ⑤Also, it is said to cause serious diseases,
including cancers and heart attacks, at some point in their lives.
⑥To prevent these risks, schools and parents should take this issue seriously
and teach youngsters the association between alcohol consumption
and its effects on their brains and bodies.
③では、ここでは長々と説明する必要はないので簡単に伝えましょう。
④以降からその詳細について述べます。
④は、非制限用法の関係代名詞 ”, which” を使うのがコツです。
この場合、先行詞は直前の文全体を指しています。前の部分に
情報を追加するという使い方です。
⑤は、深刻な病気になる可能性があることに言及し、どんな病気があるか、
がんや心臓発作という具体的な例を付け加えました。
具体例を書くことがポイントとなります。そして若者という言葉
は他でも使うケースが多いと思いますが、「youngsters」は
使いやすい英単語だと思います。
ここで気を付けないことは、causeの代わりにhappenやoccurを
使用してしまっているケースです。happenやoccurは自動詞で、
causeのように目的語を取ることができないことがポイント
です。
⑥では、どんなふうに問題に取り組み、若者のアルコール摂取を
防いで行くべきか解決策を示して語数を増やしました。
若者という英語はyoung person, youth, young people
も使われます。
詳細な説明や具体例が多く思いつかない場合は、このように
「どうするべきか」のアイディアを追加するのもありです。
⑦Second, the youth don’t know how much alcohol they can drink
without coming under its influence. ⑧So they quickly get intoxicated
and are more likely to display antisocial behavior.
⑨It is not uncommon to hear some news
about young people driving cars without a driver’s license.
⑩Sometimes, under the influence of alcohol,
they commit violent offenses or become involved in crimes
and accidents.
⑪This is a critical social issue that adults should take measures against.
⑦では、「若者」を表す表現として、the youthを使いました。
under its influenceとは「お酒の影響を受けて」という意味です。
~be subject to the influence of
の影響下にある。
⑧では、get drunkでもいいのですが、少し難しめのget intoxicatedを使いました。
⑨は、common「普通である」という言い方を、not uncommon 「珍しくはない」
という少し複雑な言い回しにしています。単純に「よく聞きます」というよりは
「意外と聞きますよ」のようなニュアンスを出すためです。
⑩のようにoffenceやcrimeを目的語に取る動詞はcommitであることを覚えて
おく必要があると思います。
⑪ではtake measures againstというイディオム表現を使って得点アップを
狙っています。この「大人が対策を講じるべき重大な社会問題です。」となります。
この「This is a critical social issue that adults should take measures against.」
は、さまざまなトピックで使いやすいセンテンスです。
⑫For these reasons, I believe concerns about underage drinking are warranted.
⑬It is essential to raise awareness of the health risks and antisocial behaviors
related to alcohol abuse among teenagers.
⑫のように、トピックのalcohol consumption among teenagersを
underage drinkingとパラフレーズし、英語であまりよしとされていない
同じ言葉を繰り返さないようにします。
まとめ
今回の例題でわかるように、あまり難しい単語はつかって
いません。むしろ中学生教科書にのっているような単語をつかって
います。それがスピーチ対策のコツで、自分の言葉で表現する
ことが大事です。日本語で考えるのではなく、英語で考えて
表現することが大事です。
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