Axios英語記事ノルドストリーム2の延期がもたらす天然ガスの影響の英文読解
今注目あるいは懸念されている世界事情に関する
英語記事を用いて英語の勉強をすることは、とても
有益であると考えます。自分に興味のある英語ニュース
そして世界的重要ニュースを英語で読みそしてそれを
解釈することは、幅広く自分の知識に役立つと思います。
そこで今回はAxiosの記事である、ロシアのヨーロッパに
対する天然ガスの供給源であるノルドストリーム2について
その影響についての記事を英文読解してみたいとおみます。
Axios:欧州での天然ガス価格急騰
European natural gas prices continue to go nuts,
as the market has become a theater in the growing conflict
between Russia and the West.
Russia is increasingly seen as treating its energy assets
as political tools, rather than mere sources of revenue,
upending a market once driven largely by basic questions
of supply and demand. For now, that geopolitical game of chess
is squeezing the balance sheets of Europe’s energy companies
and ordinary consumers.
翻訳
欧州の天然ガス価格は、ロシアと欧米の対立が激化し、
市場が劇場と化したため、異常な状態が続いている。
なぜそれが重要なのか。ロシアは自国のエネルギー資産を単なる
収入源としてではなく、政治的な道具として扱う傾向が強まっており、
かつては需給という基本的な問題によって大きく動いていた
市場を根底から覆すものである。今のところ、この地政学的な
チェスのゲームは、ヨーロッパのエネルギー企業や
一般消費者のバランスシートを圧迫している。
プーチンの戦略とは
Vladimir Putin and the natural gas-lighting of Europe, from this morning's Axios Markets newsletter: https://t.co/DDlLBr55xY
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— Matt Phillips (@MatthewPhillips) January 11, 2022
“One thing [President Vladimir] Putin does very well,
he uses what looks like market activity for geopolitical purposes,
” Anna Mikulska, a fellow at the Center for Energy Studies at Rice University,
tells Axios.
European gas demand rebounded last year on the economic snapback
from the pandemic and expectations for a cold winter.
Other factors — from less-windy weather for windmills,
to a drought that hurt hydropower —
also boosted demand for natural gas.
Additional gas supplies expected from Russia never materialized.
翻訳
ライス大学エネルギー研究センターのアンナ・ミクルスカ研究員は、
「プーチン大統領は、地政学的な目的のために市場活動のようなものを
うまく利用しています」とアクシオスに語っている。
欧州のガス需要は、パンデミックからの経済回復と寒い冬への期待から
昨年は回復した。風力発電に適した風の弱い天候や、水力発電に
打撃を与えた旱魃など、その他の要因も天然ガス需要を押し上げた。
ロシアからの追加供給が期待されたが、実現しなかった。
ノルドストリーム2の影響とは
The result: Exploding prices.
State of play: The panic, which had shown signs of abating in the fall,
suddenly worsened again last month,
as Russian gas began flowing out of Germany —
Europe’s biggest economy — into Poland.
A fresh panic hit the market, sending prices to absurd levels.
At one point in December, European natural gas prices
were up more than 850% in 2021.
Some see the surge in gas prices as an effort by Putin
to punish Europe for delays in approving the Nord Stream 2 pipeline.
This gas pipeline under the Baltic Sea,
built at great expense to supply Russian gas to Germany,
is currently mired in European court and is opposed by the U.S.,
which sees the pipeline as an effort to cement Russian influence in Europe.
Yes, but: It could be a mistake to see the current chaos
in the natural gas market as a grand design by Putin.
Russia’s own gas stockpiles were low going into the winter
making refilling them a priority rather than resupplying Europe, analysts say.
その結果、価格が高騰している。
現状は?秋には沈静化の兆しを見せていたパニックは、
先月、ロシアのガスが欧州最大の経済国であるドイツから
ポーランドに流出し始めると、突然、再び悪化した。
新たなパニックが市場を襲い、価格はとんでもないレベルにまで
高騰した。12月の一時期、欧州の天然ガス価格は2021年に
850%以上上昇した。
全体像が見えてきた。ガス価格の高騰は、パイプライン「ノルドストリーム2」
の承認が遅れたことに対するプーチンの欧州への懲罰的措置という見方もある。
このバルト海のガスパイプラインは、ロシアのガスをドイツに供給するために
巨費を投じて建設されたが、現在欧州の裁判所で係争中であり、米国はこの
パイプラインを欧州におけるロシアの影響力を強化するための努力と見て反対している。
でも現在の天然ガス市場の混乱をプーチンの壮大な計画だと見るのは間違いかもしれない。
ロシアは冬になるとガスの備蓄が少なくなり、ヨーロッパへの供給よりも
備蓄の補充が優先されるようになったと分析されている。
It’s possible that Putin — an agile operator — saw a sharp market reaction
as a chance to assert his importance on the global stage,
by recasting what had been, essentially, a momentary bottleneck
into a reminder of Russia’s economic importance.
“What I sense is, they kind of sleepwalked into this,”
says Nikos Tsafos, a geopolitical energy analyst
at the Center for Strategic & International Studies.
“And then when everyone woke up, I think Putin saw an opportunity to exploit this.”
Like many things about Russia, it’s not always crystal clear what’s going on.
And that’s why Kremlinology is a word.
プーチンは敏捷な経営者であり、市場の急激な反応を、本質的には一瞬の
ボトルネックをロシアの経済的重要性を再認識させることによって、
国際舞台での自分の重要性を主張するチャンスと考えた可能性がある。
戦略国際問題研究所(CIS)の地政学的エネルギーアナリスト、ニコス・ツァフォス氏は
「私が感じるのは、彼らは夢遊病者のようなものだ」と言う。
「そして、皆が目を覚ましたとき、プーチンはこれを利用する機会を得たのだと思います」。
要するに。ロシアに関する多くの事柄と同様に、何が起こっているのか
必ずしも明確ではない。だからクレムリン学という言葉があるのだ。
まとめ
今回は、今世界の懸念材料のひとつである
天然ガス価格急騰をめぐってのロシアとヨーロッパの駆け引き
のAxiosの記事をとりあげました。
英語勉強は、興味のある記事やネタを材料に勉強すると
もっと身についていくと思いますので、ぜひ参考して
みてください。